クレーム対応で磨かれた「人を見る力」
― 心をすり減らさずに向き合うために ―

クレーム対応を長く続けてきた私は、
“人を見る力” が大きく変わったと感じています。
最初はただ謝ってばかりだった私が、
今では相手の背景を読み取り、
気持ちの奥にある本音に寄り添いながら、
会話をスムーズに進められるようになりました。
そのなかで育ったのが、
私にとって仕事にも、家族との関係にも役立っている
「人を見る力」でした。
■ ① 声のトーンで“本気の怒り”と“不安の裏返し”を見分ける
クレーム対応には、
怒っているようで実は不安な人がたくさんいます。
例えば——
・声が震えている
・強い言葉を使うのに語尾だけ弱い
・早口だけど息の仕方が不規則
こういうケースは、
怒りよりも不安や混乱が勝っている状態。
逆に、
一定のリズムで淡々と怒る人は本当に冷静で、
こちらの説明を求めています。
言葉より「声の質」で相手の本心を読む。
これはクレーム対応だからこそ鍛えられる力でした。
■ ② 会話の“間”に出る、相手の警戒心
もう一つ大きいのは「間」。
・質問したあとに妙に長い沈黙
・説明したあと、すぐ言い返さず考える時間を取る
この“間”には、
相手の警戒心がはっきり表れています。
若いころの私はこの沈黙が怖かった。
何か言わなきゃ、と焦っていました。
でも今は、
沈黙こそ、大切なサイン だと捉えています。
相手は頭の中で「この人は信用できるか」を判断している。
そこを急かさず待つだけで、
その後の会話が驚くほどスムーズになるのです。
■ ③ 相手の“言い訳グセ”は、本音への入り口
長年の経験で分かったこと。
クレームを言ってくる人の中には、
必ず言い訳を添えて話す人 もいます。
「忙しくて見落としてしまって」
「普段はこんなに怒らないんですが」
「本当は言いたくなかったんですけどね」
若いころの私は、
それを「攻撃の前置き」だと思っていました。
今は違います。
それは、
“自分を守りたい”という気持ちの表れ。
言い訳の中に、その人の本音が隠れていることが多いのです。
心をすり減らさない対応術
― 長年やってきて辿り着いた“自分を守る方法” ―
クレーム対応は、仕事の中でも精神的に負荷が大きい仕事です。
長年続けてこられたのは、
自分の心を守る術を身につけたから だと感じています。
■ ① 「相手の感情は私の責任じゃない」と線を引く
最初に覚えたのは、
“相手の怒りを自分のものにしない” こと。
怒られているときって、
どうしても感情をぶつけられているように感じます。
でも実際は違います。
相手は「会社」に怒っているのであって、
私個人に怒っているわけではない。
私はただ、その気持ちを受け止め、出口に導く役割。
その線が引けるようになってから、
心が一気に軽くなりました。
■ ② 最初の3分で“相手の温度”を測る
クレーム対応はスタートがすべて。
最初の3分で…
・相手の温度
・怒りの質
・求めている着地点
これを把握すると、
無駄な消耗が劇的に減ります。
逆に、
最初で判断を誤ると、ずっと引きずります。
だから私は、最初の3分は
「聞くこと」に全エネルギーを使います。
ここで丁寧に受け止めておくと、後が本当に楽。
■ ③ 絶対に“夜には持ち帰らない”
若いころはよくありました。
帰り道も、家に着いてからも、
ずっと相手の言葉を思い返して落ち込むあの時間。
でも今は、
勤務時間内で気持ちを完結させるルール を作っています。
仕事の感情を家に持ち込まない。
家族にもぶつけない。
自分の夜の時間を守る。
続けていくためには、
この線引きが絶対に必要だと痛感しました。
■ ④ “しこりが取れない相手”は無理に救わない
相手のすべての不満を解消できるわけではありません。
中には、
どれだけ丁寧に対応しても
どうしても奥のしこりが残る人もいます。
そんな時は——
“別の会社”へ自然に誘導する。
これが、
自分を守りつつ、相手にとっても最善の出口だと思っています。
「この件は、〇〇さんの方が得意かもしれませんね」
「専門部署があるので、そちらの方がより正確にご案内できます」
角を立てないように、そっと別の道へ導く。
それもまた、成熟した対応の一つです。
結論:クレーム対応は“心を削る仕事”ではなく、スキルになる
クレーム対応は確かに簡単ではありません。
でも——
・人を見る力
・感情の線引き
・相手の本音の見抜き方
・自分の心の守り方
こうした力が仕事全体を強くし、
人生のあらゆる場面で役立つようになりました。
若いころの「ただ謝るだけの私」とは、
もう完全に別人です。
心咲 こはる
子供二人を持つ平凡なアラフィフ主婦 今まで何も考えず会社勤めしていましたが、子供を授かってから一念発起!私の変化と気づき後、《目標貯金3,000万円達成まで》の考え方、それにに加えアッパーマス層になるという新しい目標を見つけ、 これからの変化を楽しんでいきブログに綴っていきたいとおもっています